而今 そのご

ゆるゆると日々を綴っております。

約束の旅路 を観て来ました。


<あらすじ>
1984年、常に死と隣り合わせのスーダン難民キャンプ。エチオピア系ユダヤ人だけがイスラエルへ救出されることを知ったひとりの母親が息子を手放す。最愛の我が子を生かすために。見知らぬユダヤ人女性の手を借り、イスラエルに到着した9歳の少年は、シュロモというユダヤ名を与えられる。やがてリベラルで裕福なヤエルとヨラム夫婦の養子となるが、本当はユダヤ人でないことを誰にも打ち明けられず苦悩する。

それぞれの母の愛が切ない・・・
ユダヤ人でないことを誰にも打ち明けられず、心も開かない・・・
自分のを否定して、まったくの別人として生きていかなければならないことの苦悩がありとあらゆるところから感じられました。
ヤエルの愛情がわかっても答えられない少年が、ヤエルと心を気持ちを通わせてそれを家族が感じて・・・
泣けましたよ (・・,)
3人の母達の思いを受けて少年がが成長して結婚をして医師として難民キャンプへ戻る。
母が決して戻るなと言った難民キャンプへ・・・
自分は母を見つけられるんだろうか?母は自分をわかるだろうか?との思いを胸にもって・・・
映画の最後は、母が叫びともうなりともつかない声をあげます。
難民が受ける偏見や差別、宗教・・・
それを一人の少年を通して淡々と年月は過ぎていきます。
歴史の影に隠れてしまっていた”モーゼ作戦”
それはソロモンとシバの女王から始まっていたとは・・・
そして、エジプト系ユダヤ人がイスラエルに行っても、名前を代えられてしまうことなど・・・
”史実が語る一大抒情詩”とシアタープレイタウンの元木さんが紹介してありましたがそのとうりでした。
静かに心にひびく映画でした。